6.8.14

NuForce AVP-18レビュー(1)


引越したばかりで金がないのに、我ながら阿呆と思うのだけど、NuForce AVP-18を買った。というか、中古で予想外に安く手に入ってしまった。後述するが、マランツのAVアンプを検討していたにも関わらず、だ。
自戒の念も込めてブログに所感を記録しておこう。

予め言っておくと、これは「AVプリアンプ」とか「マルチチャンネルプリアンプ」とか「AVコントロールアンプ」とか言われるものだ。これはDACの一種であり、パワーアンプがないとスピーカーから音が出せない。
既に何を言っているかわからない方は健全なので(笑) そんな方には決してお勧めできない。

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さて、長々前説書くのもアレだし、商品説明はオフィシャルを見たらいいので、まずは、ここに「AVP-18」とか「AVプリアンプ」というキーワードで来る人の興味に答えておこう。

僕の持つアンプ「NuForce Icon AMP」との組み合わせでの、2ch再生についての感想となるが、
音は、非常に澄み切っている。AVアンプの音というよりは、2ch専用DACの音だ。広大なダイナミックレンジと素晴らしい解像度、定位感を併せ持っており、沈み込むような低音から繊細な弦の音まであっさりと出してしまう。
音のバランスについてもフラットだ。「デジタル専用」という言葉で想像するようなカリカリしたシャープネスの高さではないし、低音の薄さ、空気感の欠如というものも感じない。小音量でも解像度の落ちないバランスの良い音であり、大音量に至るまでノイズは聴感上感じられなかった。

パワーアンプの役割のIcon AMPの音を知っている人は少ないのではないかと思うが、このアンプはシグナルを正確に増幅するらしいので、音の感想は純粋にDACの感想とみれば良いと思う。

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・・・と感想を連ねても、オーディオは比較対象がないとよくわからないよね。

僕はマルチチャンネルのプリアンプなんて高級なものを所有したことはないし、最近の高級なAVアンプも持っていないので比較対象は我が家の環境、SONY TA-DA7000ESとNuForce Icon HDP + Icon AMPとの比較になる。どちらも所有者少ないよなぁw

一般論として、これらはどちらもハイスピードと高解像度で有名なアンプ(DAC)だ。そして音の特徴としては高音が美しく、低音が弱いと言われている。ESを冠するSONYのAVアンプはともかく、HDPのDACとしての性能が不明瞭かもしれないが、音質面でも一定の評価をされている。これらの印象については特に異論無い。そういう背景を元に、

解像度の評価は
  AVP-18 > Icon HDP >> TA-DA7000ES
高音の音圧は
 Icon HDP > AVP-18 > TA-DA7000ES
低音の音圧は
  AVP-18 > TA-DA7000ES > Icon HDP
定位感は
  AVP-18 > Icon HDP >> TA-DA7000ES
と言ったところだろうか。

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Icon HDPともう少し比較してみよう。

HDPの低域は「精緻でタイトだが量少なめ」という印象であるが、AVP-18の低域は、更に精緻に、しかも量感豊かに出ている。また、AVP-18には僅かに響きが加わっている。もちろん、解像度や立ち上がりの速さはそのままだ。

元々この手のデジタルアンプは音の立ち上がりの速さには定評があるが、音の消え方も速いことには賛否あった。この点が、ほんの少しの響きによって心地良くなった。言い換えれば、レガシーなオーディオ的になった。

音場もHDPよりやや広い。その上で定位は明らかにHDPより良い。これは、音の脚色すらも良しとする2chではなく、再現性を重視するマルチチャンネルという分野に合わせたチューニングなのかもしれない。
どっちが好みかというと人それぞれ、音源次第に思う。マルチチャンネルがステレオに並ぶ評価だというプラスな見方もあるし、何年も前のDACを圧倒できないAVP-18という見方もあるだろう。原音主義派にはHDPの方が魅力的に見えるかもしれない。

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・・・ここまでは僕の環境の話なので、他人の評価も記しておこう。

この製品は日本国内はもちろん、海外でもレビューが非常に少ない。あまりにレビューの母数が少なくて、雑誌の評価を読むのと大差ないレベルだ。
僕からの紹介としては、このあたりこのあたりのフォーラムのやりとりが情報量豊富でおすすめだ。国内記事ならここここくらいしか見つからない。

フォーラムではこんな話(僕による意訳)をしている人がいる。
 ・解像度が高く、録音ソースが悪いと聴くに耐えない
 ・10万級のDACを超える音質
 ・温まるまで音が曇っている

評価は概ね、NuForce製品でよく言われていることなので正しいと思う。
一方、僕には真偽を確かめられないことも言っている。
 ・100時間のエージングとケーブルのアップグレードで化けた
 ・電源の影響を受けやすい

どんだけノイジーな環境なんだ!って思うけど、いかにもオーディオらしい。
今日のレビューの中では触れないが、マルチチャンネルとしての機能にもコメントされている。
 ・自動音場補正は意外と優秀。
 ・Directモードの音が良い。

総じて、好印象に思われているようだ。

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ここまで褒める系のレビューなので、ちゃんと悪い部分も書いておこう。

まず、音楽を聴く上で最大の欠点として、AVP-18は音声フォーマットのロックに1秒ほど時間が掛かる。HDMI以外で接続している場合にその状況が起こりやすく、音源によっては曲のイントロ最初の1,2音が欠けてしまうときがある。あらかじめフォーマットを指定できればこの心配をしないでも良いのだろうが、今のところそのような設定はないので、曲間のブランクが長いアルバムを聴くとストレスを感じるかもしれない。
次に、AVP-18はモダンな物を持っていない。DSDサポートとか、USB-DAC機能とか、そんなものは無い。2chとしては、PCMオンリーだと思った方がいい。


以上をまとめると、2ch DACとしてこの製品を捉えた場合、以下の通りだ。

良い点:
 ・2ch DACとしても素晴らしい音。
 ・NuForceらしい解像度も健在。
 ・マルチチャンネルもイケる。
悪い点:
 ・DSD非対応のため、ハイレゾ方面を期待をしている人には不適。
 ・最初の音が欠けるときがある。


長文化しているので、今日はここまで。
次は、マルチチャンネルとしての感想、各種機能についての所感を書こうと思う。
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